2023年のスコッティ―・シェフラーのデータ分析
シェフラーの2023年のSG値のレーダーチャートです。
ご覧のとおり、ティーショットとアプローチショットで平均以上稼いでいることがわかります。
これに対してパッティングはー0.301とよくありません。
トータルのSG値はトップですので、ずば抜けたショットでパッティングをカバーして
さらに余りあるといった感じでしょう。
普通、トップクラスの選手になるとティーショット、アプローチ、グリーン周り、パッティング
どの数値もプラスですが、シェフラーの2023年のパッティングはマイナスです。
次の表は主だった数値を載せたものです。
一番右の偏差値は、選手全体でどのくらいの成績だったのかを示す数値で
平均は50です。よく進学校を決める際に参考にする数値です。
学部にもよりますが、80クラスは東大、早稲田、慶応クラスです。
まずはティーショット。
ティーショットで稼いだSG値(オフ・ザ・ティー)はNo.1です。
ドライバーの飛距離は31位、フェアウェイキープ率は64位となっています。
フェアウェイキープ率が上位選手としてはあまりよくありません。
その下のグッドドライブパーセンテージとは、
パー4と5でフェアウェイキープした回数と
パーオンした回数を足した数をトータル回数で割った値です。
つまりフェアウェイキープとパーオンがショット全体で
どのくらいあったのかを示す割合ですが、
シェフラーは約85%と高い数値となっています。
その下のトータルドライビングとは
ドライバーの飛距離とフェアウェイキープ率の順位の数字を足したものです。
数字自体にあまり意味はありませんが、
少なければ少ないほど良いということになります。
その下のボールストライキングとは
上記のトータルドライビングの数字にパーオン率の順位を足した数値です。
つまり、ティーショットの飛距離と正確性、アプローチの正確性を表す数値です。
シェフラーの場合、この数値の順位が9位と3位となっており
フェアウェイキープ率は良いとは言えませんので
いかにアプローチショットが正確で優れているかを示しています。
次のキャリーエフィシャンシーとトータル・ディスタンス・エフィシャンシーですが、
これはヘッドスピード1mあたりのキャリーの飛距離とトータルのドライバーの飛距離を表しています。
つまり、どれだけ効率的に飛距離を稼いでいるかを示す数値です。
シェフラーの場合、これらの数値があまりよくありません。
なぜかというと、ミート率があまり良くないからだと思います。
シェフラーのミート率は1.481で全体の186位です。
ヘッドスピードを十分に活かした飛距離が出ていないと言えます。
次のデータはおまけですが、「2オン」に関するデータです。
「2オン」と書きましたが、これはパー5の2オン狙いだけではなく
パー4の1オン狙いもデータに含まれています。便宜的に「2オン」としました。
シェフラーの「2オンを狙った率は72.2%と全体の10位となっており
積極的に狙っているのがわかります。
2オンを狙ったときにグリーンに乗る率は約23%、
バーディー以上であがった率は約61%となっていて、まずまずと言えます。
次にグリーン周りです。
SG値(アラウンド・ザ・グリーン)は全体の5位となっていますが
サンドセーブ率が約44%とあまりよくありません。
サンドセーブ率とはグリーン周りのバンカーから2打以内でカップインする率です。
「UP & DOWN」とも言います。上に上げて(バンカーから出して)下げる(カップインする)ということですね。
「スクランブル率」とはバンカーだけでなくグリーン周りのすべての場所から
2打以内でカップインした率です。
シェフラーの場合、この数字はまずまずと言えます。
次にパッティングです。
前にも触れましたが、SG値(パッティング)がー0.301と悪いです。
ラウンドあたりのパット数も29.09と110位となっています。
その下の「パッティング・アベレージ」はパーオンしたときの1ホールあたりの
パット数の平均です。
これはまずまずですので、パーオンすれば少ないパット数で上がっていることがわかります。
シェフラーの距離ごとのパーオン率
次に示すのは距離ごとのパーオン率の順位です。
どの距離からも安定してパーオンしているのがわかります。
次はアプローチショット後のカップまでの残りの距離の順位を表したものです。
こちらも他の選手に比べてカップから近い距離にボールを落としているのがわかります。
ということで、今回はスコッティ―・シェフラー選手の2023年のデータをもとに
分析してみました。
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